「テレビなし育児をしていると、あとから反動が出るのかな?」
テレビやYouTubeをあまり見せないようにしていると、そんな不安が出てくることがあります。
一方で、乳幼児期はできるだけ画面を見せたくない、YouTubeの自動再生が気になる、絵本や遊びの時間を大切にしたい、という家庭も多いと思います。
この記事では、X上のイベントである知育ツイオフで集まった「テレビなし育児」「動画制限」の体験談をもとに、家庭ごとのルールや、反動があった・なかったという声を整理します。
あわせて、スクリーンタイムに関する研究やガイドラインも補足しているので、よかったら参考にしてくださいね。
※知育ツイオフでいただいた声は、読みやすいよう一部要約・表記調整しています。
この記事の結論
- テレビなし育児に反動が出るかは、家庭や子どもによって違います。
- 「見せなければ必ず反動が出る」「見せなければ安心」とは言い切れません。
- 知育ツイオフでは、反動が少なかった家庭も、年齢が上がってから長時間視聴になった家庭もありました。
- 完全に禁止するかどうかより、家庭に合うルールを作ることが大切です。
- 研究では、長時間のスクリーンタイムと言語発達・発達面との関連を示すものがありますが、内容や親子の関わり方も重要だとされています。
テレビなし育児に反動はある?
まずは皆さんが一番気になっているであろう「反動」の有無。
これは、テレビなし育児に反動があるかどうかは、一概には言えません。
知育ツイオフで集まった声を見ると、テレビやYouTubeを見せていなくても、後から強く欲しがらなかった家庭もあります。一方で、年齢が上がってからYouTubeを長時間見てしまったという声もありました。
ただ、テレビなし育児をしていない家庭でも、YouTubeを長時間見てしまう家庭はあると思います。
そのため、「見せないと反動が出る」「見せなければ問題ない」と単純には考えにくいです。
反動の出方は、子どもの性格、年齢、家庭のルール、親の使い方、外出先や実家での環境などにも左右されます。
反動が少なかった家庭の声
1歳半までメディアなし生活、その後2歳半まで限定的に見せていましたが、遊びの機会が減ったと感じたため、またメディアなしにしました。今はまったく見たいともならず、実家や友人宅で見ても家で見たいとはなりません。絵本や遊びの時間が増えたのはよかったです。
知育ツイオフでいただいた声
この家庭では、メディアなしの生活に慣れたことで、家ではあまり見たがらなくなったようです。
ただし、これは一つの体験談であり、すべての子に同じように当てはまるわけではありません。
年齢が上がってから難しくなった家庭の声
6歳までテレビなしで、それ以降テレビありの環境になりました。留守番中に約束を破ってYouTubeを長時間見てしまうことがあります。小学生以降は、どちらにしてもペアレンタルコントロールが必要だと感じています。
知育ツイオフでいただいた声
このように、小さい頃は制限できていても、年齢が上がると親の管理だけでは難しくなることがあります。
特にYouTubeやタブレットは、次の動画が表示されやすく、子どもだけで終わりを決めるのが難しい場合があります。
テレビなし育児といっても、家庭ごとにルールは違う
「テレビなし育児」といっても、実際のルールは家庭によってかなり違います。
| 家庭のタイプ | 具体例 | 向いていそうな家庭 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 完全に見せない | テレビ・DVD・YouTubeなし | 乳幼児期はできるだけ画面を避けたい家庭 | 実家・外出先でルールが崩れやすい |
| テレビなし・動画は限定 | DVDや配信番組だけ見る | 内容を選んで見せたい家庭 | ルールが曖昧だと視聴時間が増えやすい |
| YouTubeだけ見せない | テレビやDVDはOK、YouTubeはNG | 自動再生やおすすめ動画が気になる家庭 | 子どもがYouTubeを知った後の対応が必要 |
| 時間制限で見せる | 平日30分、休日1時間など | 親の家事時間も確保したい家庭 | 終わり方の工夫が必要 |
| 場面限定で見せる | 歯磨き、爪切り、外食、家事中など | 必要なときだけ使いたい家庭 | 場面が増えると習慣化しやすい |
大切なのは、「テレビなし」という言葉だけで判断せず、家庭で何をOKにして、何を控えるのかを決めておくことだと思います。
テレビ・YouTubeを見せない家庭の体験談
2歳前後まで見せなかった家庭
乳幼児期は、テレビやYouTubeをできるだけ見せないようにしていた家庭もありました。
2歳半まで一切見せず、子どもの歌などの音源のみで過ごしていました。今はテレビはありますが、YouTubeは見せていません。
知育ツイオフでいただいた声
このように、画面は避けつつ、音楽や歌など「音だけ」は取り入れている家庭もあります。
YouTubeは見せない家庭
テレビやDVDは見せても、YouTubeは見せないという家庭もありました。
YouTubeは一切見せていません。テレビも休日に30分から1時間程度で、見ないこともあります。YouTubeは次々と動画が流れてくるので、それよりはDVDなどの方がよいのかなと思っています。
知育ツイオフでいただいた声
YouTubeは便利ですが、自動再生やおすすめ動画によって、子どもが終わりを決めにくい面があります。
そのため、「映像はすべて禁止」ではなく、「YouTubeだけは見せない」と決める家庭もあります。
時間を決めて見せている家庭の体験談
一方で、テレビや動画を完全に避けるのではなく、時間や場面を決めて見せている家庭もあります。
平日30分・休日1時間など、時間を決める
平日は1日30分、休日は特別に1時間というように、子どもたちとルールを決めました。基本はこのルールですが、家族で好きなスポーツの試合などは例外として見ています。
知育ツイオフでいただいた声
時間制限をする場合でも、家族にとって大切な番組やイベントは例外にするなど、ゆるさを残している家庭もありました。
歯磨き・爪切り・家事中など、場面を決める
歯磨きや爪切りのときに短時間だけ動画を見せたり、食事作りの間にタイマーをかけて英語のDVDをつけたりしています。ワンオペを乗り切るためにも、ゆるく制限しています。
知育ツイオフでいただいた声
動画をまったく使わないのが難しい時期もあります。
その場合は、だらだら見せるのではなく、「この場面だけ」「この時間だけ」と決めることで、家庭の負担を減らしながら付き合いやすくなります。
YouTube Kids・タイマー・自動再生オフを使う
動画を見せる場合は、設定を工夫している家庭もありました。
YouTube Kidsを使い、タイマー機能や見せたい動画だけにする設定を活用しています。虫や動物、乗り物を調べるためにYouTubeやNHK配信番組を見ることもあります。自動再生はオフにしています。
知育ツイオフでいただいた声
動画を使う場合でも、タイマーや自動再生オフ、見る内容の選択などで、見すぎを防ぎやすくなります。
テレビなし育児でよかったと感じたこと
テレビや動画を控えたことで、絵本や遊びの時間が増えたという声がありました。
動画自体がそこまで好きではないようで、代わりにたくさん絵本を読みます。その子の特性や環境によるところが大きいと思います。
知育ツイオフでいただいた声
テレビより楽しいものがあるのがポイントだと思います。
知育ツイオフでいただいた声
「見せないこと」だけを目的にするより、絵本、パズル、工作、外遊びなど、子どもが楽しめるものがある方が続けやすいようです。
テレビや動画を減らしたい場合は、代わりに何をするかを用意しておくと、親子ともに負担が少なくなります。
テレビなし育児で難しかったこと
一方で、テレビや動画を制限する難しさもあります。
「もっと見たい」と言われる
一度見せると、「もう少し見たい」と言われることがあります。
3歳頃からテレビもタブレットも「もっと見る」の癇癪がひどく、一度壊れたことにしました。5歳になってからはNHKプラスやオンデマンドで動物番組などを見ていますが、3歳の頃ほどの癇癪はありません。
知育ツイオフでいただいた声
年齢や発達段階によって、切り替えやすさは変わることがあります。
特にイヤイヤ期やこだわりが強い時期は、終わり方を決めておくことが大切です。
外出先・実家・同居家庭ではルールが崩れやすい
家庭内では制限できても、実家や外出先、同居家庭では同じルールを続けるのが難しいこともあります。
メディアを見せたくない派ですが、同居という環境がなかなか許してくれません。スマホやテレビは、タイマーで「これが鳴ったら終わり」と約束できるようになってから触らせるようにしています。
知育ツイオフでいただいた声
子どもに関わる大人が複数いる場合は、家庭内だけでなく、祖父母などともルールを共有しておくと続けやすくなります。
親の声かけが強くなってしまう
制限しようとすると、親の声かけが強くなってしまうこともあります。
「この番組が終わるまでって約束したよね?」という威圧的な声かけになってしまい、よくないなと思う時もあります。テレビは難しいです。
知育ツイオフでいただいた声
テレビや動画の制限は、親にとってもストレスになりやすいです。
毎回親が強く止める形になるとしんどいので、タイマーや番組の区切り、録画、DVDなど「終わりが見えるもの」を使うと少し楽になります。
研究では、子どものスクリーンタイムについて何がわかっている?
ここからは、テレビなし育児を考えるときの補足として、研究やガイドラインで示されていることを簡単にまとめます。
ただし、研究でわかっているのは主に「スクリーンタイムと発達・言語・生活習慣との関連」です。
「テレビなし育児をすると必ず反動が出るか」について、はっきり結論づけられる研究は多くありません。
長時間のスクリーンタイムは、言語発達とマイナスに関連する研究がある
2020年にJAMA Pediatricsで発表されたシステマティックレビュー・メタ分析では、スクリーンを見る時間が長いことや、背景でテレビがついていることは、子どもの言語スキルとマイナスに関連する傾向が示されました。
一方で、教育的な内容を見ることや、親子で一緒に見ることは、言語スキルとプラスに関連する可能性も示されています。
つまり、「画面はすべて悪い」と考えるよりも、時間・内容・親子の関わり方を見直すことが大切だと考えられます。
1歳時点のスクリーンタイムと発達面の関連を示す研究もある
2023年にJAMA Pediatricsで発表された日本の研究では、1歳時点のスクリーンタイムが長い子どもほど、2歳・4歳時点でコミュニケーションや問題解決の発達遅れと関連していたことが報告されています。
ただし、これは「テレビや動画だけが原因」と断定するものではありません。
家庭環境、親子の関わり、睡眠、遊びの時間など、さまざまな要素が関係するため、記事内では「長時間視聴には注意したい」という補足として扱うのがよさそうです。
WHOのガイドラインでは、乳幼児期の長時間視聴を控える考え方が示されている
WHOは、5歳未満の子どもについて、座ってスクリーンを見る時間を減らし、身体を動かす遊びや睡眠、読み聞かせなどを大切にするガイドラインを出しています。
1歳未満ではスクリーンタイムは推奨されず、2歳では1日1時間以内、3〜4歳でも1時間以内で、少ない方がよいとされています。
ただし、家庭で実際に育児をしていると、まったく見せないことが難しい場面もあります。
そのため、ガイドラインは「絶対にこうしなければならない」というより、家庭のルールを考えるための目安として見るとよいと思います。
親の関わり方やルール作りも大切
親がメディア利用にどう関わるかについての研究では、時間や内容のルールを決めること、一緒に見ること、内容について話すことなどが、子どものメディア利用やリスクと関連するとされています。
特に年齢が上がると、ただ禁止するだけでは難しくなることがあります。
「なぜこのルールにしているのか」「どんな動画なら見てもよいのか」「いつ終わるのか」を、子どもと共有していくことも大切になりそうです。
テレビやYouTubeの代わりに使いやすいもの
テレビやYouTubeを減らしたい場合は、「見せない」だけでなく、代わりに何をするかを用意しておくと続けやすくなります。
| 代わりに使いやすいもの | 向いている家庭・子ども | 使い方の例 |
|---|---|---|
| 絵本 | 親子時間を増やしたい家庭 | 寝る前、朝の支度後、休日のすきま時間に読む |
| 音楽・童謡・英語音源 | 画面なしで音だけ流したい家庭 | 家事中や移動中に流す |
| 図鑑 | 動物・乗り物・恐竜などが好きな子 | 気になるものを親子で調べる |
| パズル・工作・お絵描き | 手を動かす遊びが好きな子 | 休日や雨の日の遊びにする |
| 短時間の調べもの動画 | 虫・動物・乗り物など実物映像が役立つ場面 | 親が一緒に見て、見終わったら切り上げる |
テレビや動画を完全に避けるより、家庭にとって無理のない範囲で、絵本や遊びの時間を増やしていく方が続けやすいと思います。
絵本時間を増やしたい場合は、関連記事「絵本は何冊持ってる?0歳・1歳・2歳・3歳の目安」も参考にしてください。
音だけで英語に触れたい場合は、おうち英語の記事への内部リンクも相性がよいです。
よくある質問
テレビなし育児はいつまで続ける?
いつまで続けるかに正解はありません。
知育ツイオフでは、2歳頃まで見せなかった家庭、3歳頃から少しずつ解禁した家庭、小学生以降もテレビなしを続けている家庭など、さまざまな声がありました。
子どもの年齢が上がるほど、友達との会話や学校生活、調べものなどでメディアに触れる機会は増えます。
そのため、年齢に合わせて「完全に見せない」から「内容と時間を決めて使う」へ移行する家庭もあります。
YouTubeを見せない育児は現実的?
乳幼児期はYouTubeを見せない方針でも、家庭内では成り立つことがあります。
ただし、年齢が上がると、友達や外出先、家族のスマホなどを通じてYouTubeを知ることもあります。
そのため、ずっと完全に遠ざけるというより、ある程度の年齢になったら「見るならどう見るか」を決めていく方が現実的な家庭もあります。
まったく見せないと反動が出る?
必ず反動が出るとは言えません。
実際に、見せていなくても強く欲しがらなかった家庭もあります。
一方で、年齢が上がってから長時間視聴になったという声もありました。
反動を心配する場合は、完全に禁止するかどうかだけでなく、親子でルールを共有すること、終わり方を決めること、動画以外に楽しめるものを用意することが大切だと思います。
動画を見せるなら、何に気をつける?
見せる場合は、次のような点に気をつけるとよいと思います。
- 自動再生をオフにする
- 見る時間を決める
- 見る内容を親が選ぶ
- 寝る前・食事中は避ける
- できれば親子で一緒に見る
- 終わるタイミングを事前に伝える
特にYouTubeは、次の動画が出てきやすいので、子どもだけに任せるより、親が設定や終わり方を決めておく方が安心です。
まとめ:テレビなし育児は「禁止」より、家庭に合うルール作りが大切
テレビなし育児に反動が出るかどうかは、家庭や子どもによって違います。
知育ツイオフの体験談では、反動が少なかった家庭もあれば、年齢が上がってから長時間視聴になった家庭もありました。
研究では、乳幼児期の長時間スクリーンタイムと言語発達・発達面との関連が示されています。一方で、内容や親子での関わり方も大切だとされています。
そのため、「テレビを見せるか、見せないか」だけでなく、家庭に合うルールを作ることが大切です。
見せない方針にするなら、絵本や遊び、音楽などの代わりになるものを用意する。見せる方針にするなら、時間・内容・終わり方を決める。
どちらの場合も、親子にとって無理なく続けられる形を探していくのがよいと思います。
参考文献
- Madigan S, McArthur BA, Anhorn C, Eirich R, Christakis DA. Associations Between Screen Use and Child Language Skills: A Systematic Review and Meta-analysis. JAMA Pediatrics. 2020.
- Takahashi I, et al. Screen Time at Age 1 Year and Communication and Problem-Solving Developmental Delay at 2 and 4 Years. JAMA Pediatrics. 2023.
- World Health Organization. Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under 5 years of age. 2019.
- Collier KM, Coyne SM, Rasmussen EE, et al. Does parental mediation of media influence child outcomes? A meta-analysis. 2016.
- Chen L, Shi J. Reducing Harm From Media: A Meta-Analysis of Parental Mediation. Journalism & Mass Communication Quarterly. 2018.

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